10月 17, 2025

対話と身体の記憶、そして現在地 - Talk, Dialogue, memory, and Present Location -

音と言葉が交差し、時には混ざり合いながら、その場でしか立ち上がらない、言葉と音のあいだにある「何か」を探るような、実験音楽イベントをIAF SHOP*にて実施しました

対話と身体の記憶、そして現在地 - Talk, Dialogue, memory, and Present Location -

IAF SHOPの運営がかなり厳しい状況にあるという話は以前から耳にしていましたが、佐藤さんから直接話を伺ったことで、想像以上にその負担が大きいことを知り、自分に何かできないかと模索していました。そんな中で、先日開催された「サトケイトークショー Straight to Hell ①」で語られた内容は、学生時代からIAF SHOPの運営に関わるまでの個人史とも言えるものでした。マインドマップを用いた語り口は、日常的な話題から現代美術に関わり始めたきっかけ、苦労した出来事までを時系列で整理しており、とても理解しやすく、こうした振り返りを音楽的な視点でもできないかと考えたことが、今回の企画のきっかけとなりました。 出演者は、IAF SHOPにゆかりのある方々です。
私自身は、20代の頃IAF SHOPで「White Noise Ensemble」という展覧会を開催しました。 この展覧会では、一般的に音楽がコードやメロディを用いて作曲者のイメージを具現化するものとされる中で、自分の意志とは無関係な、無作為な事象から未知の「何か」に到達したいという探究心を出発点としました。来場者は、配布されたCDに収録された音の断片をもとに、作家とともにギャラリー内に設けた仮設スタジオで新たな音楽を即興的に制作し、それをCDとしてアウトプットするというプロセスに参加しました。 私個人の視点からIAF SHOPという場を振り返るならば、それは展覧会を通じて未知の発見が生まれたり、訪れた人々の間にどのような作用が起こるのかを試す、実験や検証の場であったと言えるでしょう。

Snapshot

この展覧会が開催されたのは2005年。あれから20年が経ち、社会や環境、技術の進化、SNSの台頭など、さまざまな変化がありました。そうした変化の中でも、IAF SHOPという場は存在し続けてきました。だからこそ今、言葉や音を手がかりに、改めてこの場所を振り返りたいと思っています。 今回の企画では、対話の中で出てきたキーワードや過去IAF SHOPで行った自身の演奏の記憶から音を鳴らしてみたり、そこに演者が新たな音を重ねていき、過去と現在の音を接続させるような実験を行います。

音と言葉が交差し、時には混ざり合いながら、その場でしか立ち上がらない、言葉と音のあいだにある「何か」を探るような、そんな時間になればと願っています。

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座談会&即興セッション(60~100分)
出演:竹永省吾、小貫誠、ポッポコピー、ほたか
企画/司会:調原作

日時:2025年8月30日(土)19:00~
料金:¥1,000+要1ドリンクオーダー
場所:IAF SHOP*
福岡市中央区薬院3-7-19 2F
TEL:090-5475-5326(佐藤)
http://iafshop.tumblr.com/